ハンドルネーム たまさん (40歳・ギャンブル歴10年)
ギャンブルにおいては、感情に支配されてはいけません。これはすべてのギャンブルに共通していえる基本中の基本なんですけど、パチンコだったら機械が相手だし、競馬だったら遠くで走っている馬が賭けの対象となるので、なかなか自分の感清をコントロールしにくいですよね?その点、麻雀は「対人間」のゲームです。ここでももちろん「感情に支配されたら勝てない」というセオリーは通用します。つまり、麻雀で感清をコントロールする術を学んでしまえば、パチンコ台が相手であろうと、競走馬が相手であろうと、いまよりもずっと「感情に支配されない」でいられるようになるんです。
基本的に麻雀というのはポーカーフェイスで打つものです。ちょっとでも表清に出してしまうと「あっ、アイツはいま不利な状况になったな」と周りの人間にバレてしまいます。たまに知らず知らずのうちにアツくなってしまい無意識のうちに「チッ!」と舌打ち
をしたり「うわあ、ツィてねえなあ」とつぶやいてしまう人もいますけど、これって自分から清報を垂れ流しているようなもんですからね。
これじゃいつまでも勝てないし、それに気づいた人たちは自然とポーカーフェイスで淡々と打つようになるんです (周囲を惑わすためにわざとそういうポーズをとる人もいますけど)。ほかにもテンパイすると、ついついタバコに火をつけてしまう、といったクセが出てしまう人もいますけど、そういった部分にも気をつけていかないと勝つことができないのが麻雀というゲーム。
もちろんゲームで勝つための基本的な知識や技術も必要ですし、同レベルにある人同士が対戦した場合、(配牌などの要素も絡んではきますけど) 徹底的にポーカーフェイスを保てる人が圧倒的に強いです。
常に同じ表情で、同じ動作をできる人ほど強いんです。ここまで一喜一憂することが許されないゲームってほかにないと思います。ホント、ニヤリとするだけで対戦相手に心の中から手の内まで、すべて見透かされてしまうんです。これを痛感するのはお笑い芸人だけで麻雀をするときですね。僕も芸人ですから、やっぱりこういう場で「オマエ、強いけどつまらないなあ」と思われるのはやっぱり嫌なんです。
だからついついほかの芸人さんたちのペースに合わせて、バカなことをいったり、オーバーなリアクションをとりながら打っていると、これが如実に不利なゲーム展開になっていくんです。みんながみんな、バカなことをいいながら打っているわけだから、条件的にはさほど差はつかないはすなんだけど、間違いなくゲームに対する集中力が下がっているから、調子か悪くなっちゃうんでしょうね。本当に難しい心理戦なんですよ、麻雀って。
もちろん麻雀をおぼえたからといって、誰もがすぐにポーカーフェイスの達人になれるわけではありません。経験を積んで、熟練者になってはじめて、この技術を使いこなせるようになるわけで、いつまでたっても習得できない人は、自分を冷静な状態にリセットできないタイプ・・・つまり、あまりギャンブルには向いていないタイプなのかもしれません。パチンコで大ハマリして『北斗の拳』の台に思わず北斗百烈拳をアタタタッとブチこんでしまう人。競馬で負けが続いて、真っ昼間からお酒をあおりまくって、冷静どころか平静すら保てなくなっている人。こういった人たちは、もはや、この日のマイナスをひっくり返すことが難しくなってしまいます。
そして「あっ、俺にも似たような経験があるなあ」と頬をポッと赤らめた読者の方も少なくないと思います。そんなあなたは同じような過ちを繰り返さないためにも、麻雀を通じて「感清コントロール」のトレーニングをしてみたほうがいいかもしれません。他人との心理戦を制することによって、なかなかわかりにくい「自分との戦い」も見えてくるようになるものです。