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Review

『ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか』

日本人の我々は、ともすれば留学=MBAという先入観を持ちがちかもしれないが、米国の大学院で学べるものはそれだけではない。

ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか (英治出版MPAシリーズ) (英治出版MPAシリーズ)

ここで紹介するのは、世界のパブリックセクターのリーダー育成を担ってきたハーバード・ケネディスクール。学位としてはMBAではなくMPA(行政学修士)またはMPP(公共政策修士)が与えられる。 この本を読むと、本気で世界を変えようと考える人材の熱気と濃厚な空間の様子が伝わってくるのである。本を読む限りMPIにも通ずるものと確信した。

ケネディスクールではパブリックセクターにおいて新たな価値を生み出すリーダーを育てるために、①組織を方向づける力、②組織管理運営力、③分析能力の育成、を中心とした実践的な講義が行われるという。

利益のインセンティブが無い公的組織にこそ強いリーダーシップが必要である。

その点では、 ようやく行政大学院と名のつくものが増えてきたものの、日本はまだまだ取り組みが始まったばかりである。

より本格的なポリシースクールが根付くと、政策立案能力・官僚組織のマネジメント力向上につながり、政策形成市場の厚みを増すことも期待できる。

プログラムの内容を見る限り、ケネディスクールには、若いときよりも35歳前後でジョイントできれば面白そうであると思うが、下克上の吹き荒れる会社に勤める私(留学めざして勉強中)は、後輩から

「日本を、世界を、変えたいって言ってましたよね? だったら、ケネディ行かなきゃ。MBAでもないんだし、他に行ったら“負け組”ですよ」

と突きつけられた。

そこまでかどうかの判断はつきかねるが、ケネディスクールの持つ魅力を存分に堪能できる一冊だ。

(山崎貴弘)

date: 2005.07.10

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